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死後離婚という表現は誤解を招く?~姻族関係終了届について

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死後離婚』という言葉が、あのNHKでも特集が組まれたことで認知度があがっているようです。

なお、この『死後離婚』というのは法律用語ではありません。

正式には『姻族関係終了届』を役所に提出することによる姻族関係の解消を意味します。

『姻族関係』というのは、戸籍上の夫婦となることで配偶者の親族と親戚関係になることです。

この姻族関係は、配偶者と離婚(養子縁組している場合は離縁も)すれば当然に解消されることになりますが、配偶者が亡くなった場合については、当然に解消されるものではありません。

つまり配偶者が亡くなっても、配偶者の親族とは親戚関係が続くということになります。

そして、残された配偶者が亡くなった配偶者側の親族との姻族関係を終了させるための手続きが、死後離婚と言われている『姻族関係終了届』の提出です。

死後離婚という言葉は誤解を招くのでは?

死後離婚という言葉自体、少し誤解を招きかねない表現です。賛否両論だとは思いますが、NHKが特集を組んでまで放送する必要はあったのかな、とは思います。

テレビを見てこうした制度があることを初めて知った、という方もいるでしょう。『離婚』という誇張された表現を誤解してしまう方がいるかもしれませんしね。

いわゆる『離婚』というのは婚姻関係を解消する手続き、つまり戸籍上も『赤の他人』となるための手続きです。

しかし『姻族関係終了届』は、この『離婚』とは似て非なるものだからです。

姻族関係終了届を提出することによって何が変わるのか

姻族関係終了届を役所に提出することで何が変わるのかというと、その名の通り『配偶者の親族との姻族関係が終了する』ことになります。

これによって最も大きく変わるのは、姻族関係を解消することで、配偶者の親族に対する扶養義務がなくなることです。

また、これまで名乗っていた亡くなった配偶者の氏を、旧姓に戻すことも可能です。この場合は別途『復氏届』を役所に提出することになります。

姻族関係終了届や復氏届を出しても配偶者としての相続権は失わない

ということで、ここまでは一般的な離婚手続きと似ているところも確かにあります。

しかし、離婚の場合と大きく異なるのは、姻族関係終了届を提出したとしても、配偶者の財産を相続する権利は失われないという点です。

あくまでも配偶者の親族との関係を終了させるための手続きであって、配偶者としての地位は変わらないのです。

生命保険なども受取人が配偶者に指定されていれば受け取ることができますし、年金などの受給権を失うようなことにもなりません。

そういう意味では、『死後離婚』といった表現は少し誇張しすぎかな、と個人的には感じます。

増加の背景には『家』に縛られたくない人が増えたから?

姻族関係終了届の受理件数は、2017年度は約5,000件で年々増加しているようです。

この数字が多いのか少ないのかはさておき、背景には核家族化による『家』のしがらみを嫌う人が増えたからといえるかもしれません。

例えば、亡くなった配偶者が長男で祭祀財産(お墓や仏壇など)を承継したりしていると、残された配偶者がいわば『墓守』をしなければならないなどの負担が生じてきます。

亡くなった配偶者の実家が近ければまだしも、遠方ともなるとさらに負担が増してくるでしょう。

そういった『家』というしがらみを嫌い、あえて姻族関係終了届を提出することで、亡くなった配偶者の親族との関係を断つという方も少なくないのかもしれません。

また、元々結婚当初から折り合いが悪かった、などといった事情も少なからずあるでしょう。

姻族関係終了届には提出期限がありません

ちなみに、この『姻族関係終了届』は提出期限の定めはありませんし、亡くなった配偶者の親族側の合意を得る必要もありません。

つまり、姻族関係を終了させたければ、いつでも自らの意思で提出することができるものです。

こうした点も、お互いの合意が必要となる『離婚』とは決定的に異なるといえます。

法的な効力が生じる手続きとして存在する以上、姻族関係終了届の提出を行使することはもちろん自由です。他人がとやかく言う筋合いはありません。

ただ、もしこれを検討している方は、テレビなどの情報だけを鵜呑みにして簡単に決断することなく、自分なりによく熟考してから提出することをお勧めします。

せっかく縁あって親戚関係になったのですからね。

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著者行政書士プロフィール

1971年埼玉県狭山市出身。平成18年1月、埼玉県川越市に行政書士鈴木法務事務所を開業。埼玉県行政書士会川越支部所属・同支部理事。
開業当初より遺言書作成・遺産相続手続きを中心とした分野を専門として取り組み、これまで多数の実績がある。
事務所を構える埼玉県川越市を中心とした地域密着型の業務で、きめ細かな顧客への対応を実現し、遺言書作成・遺産相続手続きの専門家として大きな信頼を得ている。

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